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  • 執筆者の写真今村 良太

プリアンプ良い音談義

8月なのに梅雨みたいなお天気模様でございまして、こんな世の中でもございまして、何も気にせず皆んなとワイワイお酒飲んだりしてた時期が遠い昔のように感じます。皆さんいかがお過ごしでしょうか。


さて、前書いたブログの内容の続きみたいなお話になります。


とあるボーカル録音の案件で、女性ボーカルの楽曲を録音する機会が最近ありまして。

「あああああああああ!これが良い音っていうのかも!!ってかめっちゃよくね?」(あくまで現段階での)


という経験ができたので、アウトプットしようと思いこの記事を書いております。



◇録音工程


今回のボーカル録音のルートは


Neumann U87Ai (マイク)

→Vintech Audio Dual72 (プリアンプ)

→UniversalAudio 1176LN (コンプレッサー)

→RME UFX (インターフェース)

→Studio One 5 (Daw)


といった具合です。

むしろ正直うちの録音環境はほぼこれです。




◇今回の試み

今回最初のマイクチェックの段階から企んでいた事として


「Vintech Audioのinput sensitivityをいつもより1.2段階上げてみる。」

いわゆるインプットゲインをいつもより上げて録音してみようという。



◇インプットゲインとアウトプットゲインの役割


Vintech Audio Dual72の場合は、インプットゲインとアウトプットゲインが二つあるので、プリ上での突っ込み具合を調整できるわけです。


76系のコンプはインプットとアウトプットゲインでリダクションを調整する。というのはもちろん理解していた訳ですが、じゃあプリアンプのインプットアウトプットゲインってどういう効果が生まれるのか。というところです。


もちろん今までベースのライン録音で試して、

「ああなんかドライブして良い感じだなぁ」

というのはいくらでも試していた訳です。



◇今回の録音結果


ただ今回、ダイナミクス多めの女性ボーカルで試した結果、めちゃくちゃ魅力的な音が生まれた訳です。

僕の今回の音を言葉として表現すると。


「あぁ・・・あああああ良い!!」



それだけで良いんですが、自分自身理解する上でも何とか言葉で表現してみますね。





◇人間の声という倍音の宝庫


ボーカルってダイナミクスだったり、表現だったり、声のかすれ具合だったり、沢山の要素が音に詰まっている訳です。


その中で、作品として何を歌っているか、歌詞が聞き取りやすいように、コンプで潰して表現であるダイナミクスを失いながら作品の中で常に一番前にいさせるミックス。というやり方は存在していると思うんです。




◇プリアンプで表現できる事


しかし、今回プリアンプ上でのインプットゲイン上での歪み、倍音、サチュレーション、ドライブ、とでも言いましょうか。


ある一定の音を超えた場合でも、ダイナミクスを大胆に失う事なく、自然にドライブしていくんです。そのドライブの仕方が、もう聴ける音になっている。


結果実音が物理的に音量が小さいとしても、とても倍音豊かな音になってるのでどの状況で聞いても存在感のある音になる。

ソフトウェア上のディエッサーが少量で済む。

コンプで攻めすぎなくて済む。




という事を私は今回実感できたという訳でございました。




◇今回を通しての今村のオススメ曲


これに気づいてから色々な作品聞くととっても楽しかったんですよ。

特に僕が最強だと思う音、質感、作品が


Corinne Bailey Rae "Like A Star "


です。


YoutubeにもPVのってるんですが、音質悪いのでお勧めできないです。できればストリーミングでも良いの

で聞いてみてください。


最高です。



プリアンプは音楽作品をより豊かな作品にする一つの鍵を握っているのは間違いないと思った次第であります。




_______________________________________



という事で今回はプリアンプのお話をアウトプットしてみました。


この記事書く以前に、こういうお話ができる友人がいて、分かり合えた事もとっても嬉しかったです。そうやってお話できると自分が感じた事により確信が持てました。ありがとうございます。

最近録音関係のエンジニアっぽい記事ばっかなので、演奏だったり作編曲系の記事も書こうとお思います。



ではまたの機会に。


IMF:今村良太

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